以前とは違い、今は給与が毎年必ず上がるとは限りません。年金に対して不安を感じている人も多いようです。そうしたニーズに応えるために新しい金融商品やサービスが登場しています。 このことは、運用する個人にとって選択肢が増える「選択の時代」になったと同時に、自分で判断して選んで、自分でその責任を負うという「自己責任の時代」になったともいえます。
「選択」「自己責任」というと、何やらむずかしく聞こえますが、自分でお金を「育てる」資産運用の幅が広がったといえるのではないでしょうか。
銀行などの普通預金・スーパー定期預金・大口定期預金や、郵便局の定額貯金・ニュー定期貯金などがあります。
元本は保証されませんが、運用次第で効果の上がるものとしては、主に次のような商品があります。
株式投資
会社が発行する有価証券(株券)に投資するものです。値上がり益・配当金などの利益が期待できますが、値下がりによる損失も発生します。
債券投資
国や公共機関などが発行するお金の借用証書(債券)に投資します。株式投資と比べると安定性の高いものとされています。
外貨預金
外国の通貨で預金をするものです。低金利の日本とくらべると、外貨ベースの利回りは相対的に高利回りといえますが、円ベースでの手取りの利回りは為替によって変動しますので、円高によって損失を被る場合もあります。
投資信託
投資をする人(投資家)からお金を集めてひとまとめにし、投資の専門家が株や債券に投資するものです。運用の成果は投資家が享受します。
資産運用をするときに大切なことは、「安定性」と「収益性」です。もちろん投資信託は元本保証の商品ではなく、運用の成果も変動しますが、
ある程度のまとまった資金がないと取引できない株などと違って、少額で始めることができる
高い分析力と知識を持った専門家が運用を行う
運用の対象や投資のしかたによっていろいろな種類があるので、自分の資金計画にあった商品を選ぶことができる
などのメリットがあり、個人向け金融商品の主力として注目を集めています。
定期積金
くりっく365が6ヶ月から5年までの一定の期間、月毎に掛金を払込み、満期日に掛金に給付補てん金(利息)を加えた給付金が支払われる契約。
1回の預入が1件1件独立した定期預金となる積立預金や積立定期預金とは、制度上次の点が異なる。
契約時に必ず月々の掛込額と満期の給付額、掛込期間が定められる。設定には毎月の希望掛込額から給付金を算出する方法、逆に満期時の希望給付金から毎月の掛込額を算出する方法のどちらも利用でき、このほか初回・特定月の掛込みを増額するなどの取り扱いもある。
1回目から最後の掛込みまでが一律の固定利回りとなる。期日に先立ち掛込みが行われた場合の利息(先払割引金)は満期日に精算され、掛込みが期日に遅れた場合は満期日が繰下がる。
訪問集金を前提とした商品であり、利回りは定期預金より低めとなっている。なお、店頭払、振替払なども利用できる。
証書や掛込帳は契約の都度、1契約につき1冊が契約内容を明示して発行される。
消費者、事業者、法人が広く募集対象とされる。
特に信用金庫、信用組合の主力商品である。
預金と違い双務的な契約であるが、預金と同視される。
通知預金
おおむね1週間から1ヶ月未満の期間の預入に適した預金。
通常、7日間の据置期間が定められ、それ以降の希望日の2日前までに予告(通知)して払い戻す。
FXにおける運用に対応し、おおむね普通預金と1ヶ月定期預金との中間の金利が付される。
一般的な通知預金は、制度や金利水準上、法人によるまとまった資金の利用が多い。三井住友銀行の「Can」は個人向けの通知預金であったが、現在は新規口座開設が停止されている。
納税準備預金
納税に充てる資金を預け入れる預金。納税資金の計画的な貯蓄、および本預金からの口座振替による納税を推奨するため、預金利息は非課税。随時預入できるが、払戻は納税時に限られる。納税目的以外の払戻をした場合は預金利息は課税。
別段預金
銀行業務に該当しない預金。雑預金ともいう。以下の物が該当する。
一時保管金(預金者の払出指示後、実際に受け取るまでに営業日をまたいだ場合等)
出資振込資金等
宝くじ当せん金の管理口座(みずほ銀行)
預金の安全確保(詐取防止)
FXやキャッシュカードを盗難や亡失により失った場合、第三者に不正な払戻が行われ詐取されるおそれがある(過誤払い)。通帳は印鑑照合により、またキャッシュカードの場合は暗証番号照合により預金者の真正を確かめるが、印影の電子的複写による偽造や暗証の盗用等、さらにはキャッシュカードの磁気エンコードの盗取による偽造(スキミング)による被害が発生し、さまざまな対策が講じられるようになっている。
不正な払戻に対する銀行側の賠償責任については、2005年2月28日に東京地方裁判所で二つの訴えに対して全く逆の判決が下った。1998年に不正引き出しに遭った被害者に対しては、「印影が一致していた」という理由で銀行側に賠償責任がないとしたが、2002年に不正引き出しに遭った被害者に対しては、「当時は不正払戻事件が多発しており、伝票の氏名に誤字があり、払戻額も高額だった」という理由で銀行側の賠償責任を認めた。2000年までに発生した事件については銀行に手落ちがない限り免責を認めたが、以後は犯罪技術の向上に鑑み、不審な事例には印鑑照合以外に本人確認の手段を講じる責任を加重する判断が出ている。
現在、不正な払戻から預金を防衛するために、次のような手段が肝要である。
通帳と届出の印章を同一の場所に保管するのは避ける。
現在通帳に副印鑑の表示がある場合には、取り除く(ゆうちょ銀行などのように副印鑑票を廃止していない場合には取り除いてはいけない。)。
特に、高額の預金口座や担保預金の預入がある総合口座では、キャッシュカードやインターネット取引による一日当たり払戻限度額を低めに設定する。欧州における限度額に鑑みれば、10万円程度となる(金融庁海外調査報告PDF※より)。
キャッシュカードには誕生日、住所番地、電話番号等、第三者に推測されやすい暗証番号を用いない。
暗証番号を他者に告げて払戻を依頼することは避ける。
暗証番号やパスワードをカード類に書き留めることは絶対に避ける。またメモ書きして保管することもできるだけ避ける。
通帳を必要としない預金者は、新たな形態の口座を利用する。
自動機による払戻を必要としない預金者は、キャッシュカードの申込みを行わない。
生体認証サービスを利用する。
おれおれ詐欺(振り込め詐欺)や架空請求詐欺の多発を認識し、電話指示等による不用意な振込は絶対に行わない。警察官が家族に対し示談(和解契約)の斡旋(あっせん)や和解金の支払い要請を行うことはない(警察庁ウェブサイト〜いわゆる「オレオレ詐欺(恐喝)」事件にご注意!)。
※杉浦宣彦、『海外調査報告―預金者への保障のあり方と偽造予防策について―』、金融庁総務企画局、2005年